2007年12月16日日曜日

ヨーロッパピアノ音楽のたび

 これも数年越しですが、フィンランドに始まったピアノ音楽の集中鑑賞。もともと館野泉さんのCDを楽器店で見つけたのが始まりです。このCDはとても気に入って、何人かの友人に送呈したほどです。
 彼が脳溢血で倒れたことを知ったときは自分なりに絶望しました。もう彼を聴けない。やがて彼は驚異的な復活を遂げましたね。一昨年でしたか、近くに来られた演奏会は有無を言わせず家内を引っ張っていきました。逆境を乗り越えるまでの心情を淡々と語る彼と、スクリャービンの「左手のための前奏曲」、いろいろ重なって、涙があふれてきました。
 聞けば左手だけのピアニストも何人かいて、古くから曲も書かれているようですが、館野泉さんのピアノは私には特別になりました。
 ちょっと中断があって、現在スペインあたりにおります。グラナドスの「ゴイエスカス」やアルベニスの組曲「イベリア」など。演奏家はレナ・キリアコウ、マルレーヌ・ドッス。日本にはあまりなじみのないピアニストというので惹かれて、今しきりに聴いています。スペインではピアノだけでなくて、声楽の分野も覗いてみたいのです。しかしもうシャブリエとラモーのCDがやがてくるので、フランス入りします。最近はこれは旅でなく、巡礼だと思うようになりました。

1 件のコメント:

nelo さんのコメント...

今日はお疲れ様でした。
楽しいお話をたくさん頂きありがとうございました。
blog楽しんで知るのが伝わってきます。
クラシック初心者の自分にも何か教えてください。
また何か話題を溜め込んで近況報告会を開きましょう。ではでは